裏歌詞ありの歌詞と解説という名のネタ明かしページです。
《》内がKAITO裏歌詞パートになります。
(ネタ明かしは白文字で記載しますので気になった方は見てください)
あとめちゃ長いです。まとめ下手でごめんなさい…
(1)
夕焼けの赤に染まる帰路(みち)、蜩(ひぐらし)の声は
柔(やわ)く、儚く沁(し)みるように
溶けて消えていくようだった。
何時も通り君と喋り、影も変わらず並び歩く。
振り向きざまに、目が合った瞬間(とき)
君は連れていかれた。
追いかけた先は嫌に冷えて、薄気味悪かった。
風に遊ばれて風車が笑うようにカラカラ、回る。
「急いで探しに行かなくちゃ」
≪"あの子が欲しい"と囁く声が、涙の色を帯びている気がした。
僕の手を握る黒いその手は、微(かす)かに震えているようだった。≫
(2)
沈むような黒に染まる道、蜩の声が
今は遠い昔のように、感じてしまうようだった。
≪光息絶えた場所、君と笑いあったことが
今は遠い昔と、感じる暇など無かった。≫
ふと気付くと鉄の匂い、周囲(あたり)に漂い立ち止まる。
"そいつ"はいた、僕のすぐ背後(うしろ)
≪今になり思い出した、忘れるはずなんて無いのに。
振り返ったあの子の表情≫
――ゆらり、近づいた。
≪ぐにゃり歪んでいた――≫
逃げ走る先は嫌に陰り、耳鳴りが響いた。
滲み出る汗と涙交じり 頬を伝いぽたぽた、落ちる。
「急いで探しに行かなくちゃ」
≪"あの子が欲しい"と囁く声が、耳にこびりついて離れない。
赤く熟れたザクロが見つめている、まるで僕を憐れむみたいに。≫
(3)
音無しの柘榴道を、彷徨いながら歩いていく。
朧(おぼろ)げな光の向こう側
君の姿を見つけた―――
駆け寄った先には懐かしい笑顔がありました。
まるで長い隠れ鬼をして、遊んでいたようだった。
≪"あの子が欲しい"と囁く声が、耳にこびりついて離れない。
赤く熟れたザクロが見つめている、まるで僕を哀れむみたいに。≫
君の手を掴んで走り出す「もう離れたくない」
込み上げた言の葉君に伝え、涙ぬぐって振り向いた。
≪「あの子を返して欲しい」と叫ぶ、声は虚しく飲まれ消えていく。
赤く熟れたザクロが見つめている、まるで僕を憐れむたいに。≫
君はどろり、と溶けていた。
ここから一応ネタ明かし
動画を見てくださった方なら何となくお気づきだと思いますが、話は繰り返しています。
ただ1から10まで順番通りにではなく、少しずつズレている箇所があります。
繋がっている箇所は以下の通り。(書いてて凄くややこしい分けわからん!!となったので閲覧注意で…)
・動画冒頭のザクロに手を伸ばし取る⇔3番サビ前「君の姿を見つけた」
動画内でザクロを手に取っているKAITOの姿を見て駆け寄るがくぽがいます。
その見つけたKAITOは過去の時間軸のKAITO。
・1番サビ前「君は連れていかれた」⇒3番ラストサビ「君の手を掴んで走り出す」
1番の時点ではがくぽは"何か得体のしれないもの"としか見えていませんが
KAITOは恐怖を感じていません。その心境に繋がるのが2番のKAITOパートです。
・2番「ふと気付くと鉄の匂い」⇒動画最後のザクロ
初期案はもう少しストレートな表現で行こうと思いましたが
上手く思い浮かばなかった為、鉄の匂いとしました。ぼかしてよかったと思います。
・3番ラストサビ「君はどろりと溶けていた」⇒2番サビ前「ぐにゃり歪んでいた」
KAITOは自分の手を握る"何か"が誰なのかを思い出します。
思い出したと同時に顔が崩れ、その視界が"ぐにゃりと歪んだ"ように見えた。
振り向いたがくぽはその姿を見てしまい錯乱します。
・動画最後に手を伸ばし進む場面⇒2番サビ前「"そいつ"はいた、僕のすぐ背後」
動画最後のがくぽは過去の時間軸の自分の姿を見つけます。
「ここから逃げろ」と伝える為に進みますが、その体は崩れます。
・動画冒頭、間奏部分
動画冒頭はKAITOを探し走るがくぽの視点です。
2番サビ~3番始まりまでは"何か"から逃げるがくぽの視点。
がくぽはその場所になっているザクロを食べて、長い時間KAITOを探し彷徨い続けました。
異形のものとなってしまっていることに、本人は気付いていません。
・サビのKAITO裏歌詞
1番~3番は連れていかれた後から走っている最中。
「あの子が欲しい」は何処かからそう言っている声が途切れ途切れに聞こえた感じです。
最後「あの子を返して欲しい」は"これ"は自分が知っているKAITOでは無い"別のものだ"と
思いたい気持ちから出たがくぽの言葉です。
ネタ明かし終わり!!
裏話
私自身怖い話を聞く分には好きという人間でして、その中でよく言われる"心霊スポット"にまつわる話で
「こういう事件があって幽霊が出るって話があるけど、実際にはそんな事件は無かった」
「でも違う事件があったよ」というのを聞くことがありました。
そこから影響され初期構想は「実際に起こった事件」+「脚色され、肥大し、尾ひれがついた怖い噂話」でした。
どういうこと?と思われるかもしれません(説明がど下手で本当にすみません)
・その山にはザクロにまつわる古い話がある
・実際にその山である事件が起こった 直球で言うと行方不明+■人事件
・噂話が広がると同時にどんどん事実とは離れ形を変えていった
・視聴者=色んなものが混ざった怖い話を聞いている人
という形になります。ややこしい!
でも実は初期構想と現構想がだいぶ変わってしまっています。
製作途中から混じりっ気のない「怖い話」の方が良いなとか思うようになりまして
見て下った方、聞いてくださった方が自由に解釈していただいて全然構いません。
私自身他の方の解釈を見て「これ滅茶苦茶良いわぁ…」となりました。
本当はサビのところで鳥居に繋がって立ち尽くすがくぽに
その周りで風車がぶわーって回ってるようにしたかったのですが
力不足で出来ませんでした。無念。
動画では明度やブラー、一瞬しか映らない箇所の画像。
※閲覧注意です※
具合が悪くなったりしても一切の責任を負いません。事後責任でお願いいたします。
(一応サムネイル画像は小さく設定はしています)